「自分で自分の家を建てる」という「セルフビルド」。
多様な価値観の時代が生み出した、新たな建築のあり方か。
先日、須崎市のセルフビルダーのお宅を訪問。
土佐市の海岸沿いを通り、
明徳義塾のキャンパスを過ぎた辺りの坂を下って行くと、
手のひらサイズの極々小さな集落「今ノ内」に到着。
山を背に海が見えて、最高に良いロケーションだ。
ここに住んで18年になるMさん夫婦。
本山町出身の奥さんが「田舎暮らしをしたい」と、旦那さんの背中を押し、
50歳で早期退職して色々な土地を見て回って、
最終的にここに決まったそう。
「ゆっくりのんびり建てて、1年掛かった」という、
大きな囲炉裏のあるログハウスで、色々とお話を伺った。
集落に住み入って土地を探すのに3年、
造成と建築に3年、
と、丸6年掛かったらしい。
そのほとんどをもらいもので賄った本宅は、
工具類、ペンキ代、製材代など全部合わせても300万円くらいで建ったという。
「色々考えたら、何とかなる」
「やる気になったらできる」
という姿勢は、正に勇気をもらえるものだった。
「家を建ててるときが一番楽しかった」ともおっしゃっていた。
そりゃあ、楽しいよなあ(▽ ̄)
家も食べ物も自分で作り、空いた時間は趣味に没頭する。
本当に豊かな生活だ。
「セルフビルド」は夢物語ではない、
現実にある手法であることを改めて確認した。